PICTURE BOOK
犬の種類図鑑
エアデール・テリア
History
歴史と概要
「テリアの王様」とも呼ばれているエアデール・テリア
テリア種では最大の体格(肩までの高さは56cmから62cm、体重は23kgから32kg)を誇ることから「テリアの王様」とも呼ばれているエアデール・テリア。その名の由来はイギリスのヨークシャーにあるエア渓谷(エアデール)を発祥とする。
19世紀中頃に労働者階級の人たちが、カワウソ猟で活躍するオッター・ハウンドと、さらにブル・テリアなど他のテリア犬種も混血してエアデール・テリアを作り出したとされている。当時、川ネズミを仕留める競技会がエア川に沿って行なわれており人気の行事だった。テリア犬がその周辺に住む大きな川ネズミを追いかけ、ネズミがいる穴を発見する能力、それから、フェレットによって穴から駆り立てられたネズミが水に入ったのを追って捕らえる能力を審査された。 競技会が白熱していくたびに、この競技に勝てるためのテリアの作出にも力が入り、現在のエアデール・テリアが完成した。
完成したエアデール・テリアは水中作業、鳥猟、獣猟を万能にこなし、獲物を仕留めることもできるし、飼い主に獲物がいる場所を教えることもできた。足が長いため、穴に潜るのは不得意だったが、猟性能と作業意欲は卓越しており、テリア種の中で唯一、猛獣に立ち向かえる勇気を持っていると絶賛された。その卓越した猟犬としてのエアデール・テリアはイギリスを飛び越え、アフリカ、インド、カナダ、アメリカなどの国々で獣猟犬として活躍した。
第一次大戦下では、イギリスやドイツで伝令犬として軍用に使用されたり、赤十字が負傷した兵士を戦場で発見するために利用していた。
その功績を認められ、その後イギリスで警察犬として採用された。現在では、ドイツやポーランドなどの欧州で警察犬として活躍することが多い。日本には昭和の初めに輸入され、軍用犬として利用されたのが始まりだった。
エアデール・テリアの知名度は、第一次大戦の武勇で世界に広がり、アメリカの歴代の大統領がこの犬種を所有しために人気が上昇。1940年代でアメリカでのエアデール・テリアの人気はピークを迎え110犬種中20位にランクされた。ちなみにアメリカの人気俳優ジョン・ウェインもエアデール・テリアを飼っていた。
多彩な能力を発揮するエアデール・テリアのは、好奇心旺盛で、何よりも遊びが大好き。
いざという時には勇気があるし、ハウンドゆずりの優しさを兼ね備えている。とても知的で従順、毎日精神的なチャレンジと肉体的な運動を与えてあげれば、とても優れた家庭犬になってくれるだろう。
Lifespan
寿命
13年
Alias
別名
ウォーターサイド・テリア
Size
体重・体高
体重:20~23kg
体高:56~61cm