PICTURE BOOK
犬の種類図鑑
イングリッシュ・コッカー・スパニエル
History
歴史と概要
イギリスの伯爵 イングリッシュ・コッカー・スパニエル
イングリッシュ・コッカー・スパニエルの祖先は、十世紀以前にイギリスに渡ったスペイン産のスパニエルで、ウェールズ地方で犬種が確立されたと考えられている。スペインから渡ってきたスパニエルは、陸でも水中でも場所を選ばずにとても優れた狩猟センスを発揮し人気者になっていった。その後、猟の形態に合わせた専門職の濃いスパニエルに分類されていく。大きく分けてランド・スパニエル、ウォーター・スパニエル、トイ・スパニエルに分類されている。コッカー・スパニエルは、ランド・スパニエルの犬種であり、スパニエルの中でも、小さめの犬種が祖先だったと考えらえている。
ランド・スパニエルには、大きく分けて2種類ある。鳥などを驚かせて飛び立たせる大きめのスパニエルと、ヤマシギを狩る役割を担った小さめのスパニエルとに分かれている。しかし、この2種類のランド・スパニエルは同じお母さん犬から生まれていて、サイズによってのみ犬種が異なるといっていい。
1936年まではイギリス産とアメリカ産のコッカー・スパニエルは同犬種とみなされていた。イングリッシュ・コッカー・スパニエルはアメリカ国内では独立種としてなかなか認められず、コッカー・スパニエルの変種とされてきた。しかし、1946年にアメリカで「イングリッシュ・コッカー・スパニエル・クラブ」が設立されたのを機に、イギリス産のイングリッシュ・コッカー・スパニエルは異種と認められ、アメリカン・コッカー・スパニエルとイングリッシュ・コッカー・スパニエルの交配は激減した。
猟犬種のイングリッシュ・コッカー・スパニエルは活発で陽気であるが、気質はきわめて温順。感受性も高く、スタイルも美しい。その上、手頃なサイズであることから、実際の猟犬として飼われるよりも、純粋な家庭犬として多く飼育されている。
優しさの中にどこか威厳をもっているその表情と、やわらかい絹のような被毛は、イギリスの伯爵を思わせる。その美しい被毛をキープするためには、週に2~3回はブラッシング、2カ月に1回ぐらいは頭部、耳、足、尾の辺りをカットしたほうが良いだろう。定期的なケアをしないと外耳炎になりやすい。また、一般的に進行性網膜萎縮症、股関節形成不全、白内障などにもかかりやすいと言われている。
Lifespan
寿命
13~14年
Alias
別名
コッカー・スパニエル
Size
体重・体高
体重:13~15kg
体高:38~41cm