PICTURE BOOK
犬の種類図鑑
アイリッシュ・セッター
History
歴史と概要
得意技は「伏せ」 アイリッシュ・セッター
セッターの名前の由来は、獲物がいる場所で「伏せ」をして、ハンターに教える「セット」するところからセッターと名付けられている。鳥猟には欠かせない犬種。まだ銃のない時代には、セッターは獲物がちょうど動けなくなる距離まで追い詰め、ハンターの到着を「伏せ」をしながら待ち、そしてハンターが最後に網を投げ、獲物を獲らえる猟の方法だった。
あるとき、ハンターがセッターを見失ってしまい、数年後同じ場所をで「伏せ」をしたままの状態で白骨化したセッターを発見。さらに白骨化したセッターの前には同じく、白骨化した鳥の死骸があったという伝説まで残されている。
アイリッシュ・セッターの起源に関して正確な情報はないが、スパニエル系とポインター系とその他のセッター系の犬が掛け合わされて作られたという説が、今のところ一番有力。
そもそも、アイリッシュ・セッターが誕生したきっかけは、猟師が嗅覚が優れていて、活発に仕事をよくこなし、遠くからでも見つけられやすい大型犬を必要としたニーズからだった。試行錯誤の結果、1862年頃のアイルランドでは、チャンピオン犬「パルマーストン」という犬が誕生した。当初、細長い頭部と、スラリとした体格のため飼い主は猟犬には適さないと判断して、始末しようとしたところ、その光景を見ていたセッター愛好家が引き止め、品評会に出品するように進めたところ、チャンピオンに選ばれてしまった。まさに危機一髪。現存するすべてのアイリッシュ・セッターにはこの「パルマーストン」の遺伝子が刻まれているといっていいだろう。
時代が変わり、狩猟犬としの能力よりもショーでの見栄えの良さに人々の関心は移っていった。アイリッシュ・セッターの魅力は何といってもその優美さと共存する引き締まった体、スピードとスタミナである。狩猟犬から、ショードッグへと活躍する分野がかわったため、ペットとしての人気が急上昇。1970年代には、人気ベスト5の仲間入りを果たした。現在でも、根強い人気を誇っている。
その美しい被毛を維持するためには、それなりの覚悟が必要だ。2~3日に1度のブラッシングとコーミングは不可欠。また定期的なトリミングも必要だ。
狩りをするときには、1日に100キロ以上は楽に走る犬なので、十分な自由運動もさせてあげないとかわいそうだ。また、社交的な犬なので、つねに家族と一緒が理想的だろう。
Lifespan
寿命
12~13年
Alias
別名
アイリッシュ・レッドセッター
Size
体重・体高
体重:27~32kg
体高:64~69cm