犬の種類図鑑

ベルギーの誇り　ベルジアン・タービュレン

名前が示すとおり、ベルジアン・タービュレンはベルギー出身である。タービュレンは、テルビュレンという村で繁殖されたことから名付けられている。ベルジアン・タービュレンの仕事は羊の群れをコントロールしたり、オオカミなどの外敵から牛や羊、ニワトリを守る牧羊犬だ。
今日ベルギーには、４タイプの牧羊犬が存在している。その4タイプとは、タービュレン、グローネンダール、マリノア、ライケノア。この4タイプの牧羊犬は、被毛の性質とカラーによって種類が分類されている。長毛で黒以外の毛色を持つのがベルジアン・タービュレン。逆に黒い長毛の被毛を持っているのはベルジアン・グローネンダール、短毛はベルジアン・マリノアそして、針金のような硬い被毛を持つベルジアン・ラケノアである。
初期のころにはこの4タイプ、すべて含めて「ベルジアン・シェパード」、「コンチネンタル・シェパード」といった名前で1891年に犬種として認定されたが、1959年ベルジアン・シェパードは3つの犬種に分類された。
タービュレンは、ベルジアン・シェパードの中でも特に美しい外観をもっているために、世界中で一定の人気を保っている。ジャーマン・シェパードほどポピュラーな犬種ではないものの、その才能は全く引けを取らない。ベルギー国内では、警察犬、軍用犬、警護犬、救助犬、セラピードッグ、障害者の補助犬と多方面で活躍しているし、ドッグショーなどで見かけるベルジアン・タービュレンの多くは服従訓練競技で優秀な成績を収めているものがほとんどだ。
タービュレンは、常に活発で活動的であると同時に、守るときは守る警戒心と勇気、そして知性を携え、信頼のおけるすばらしい伴侶犬になれる資質を十分にもっている犬種だ。
その潜在能力を引き出すためにも、さまざまなしつけや服従訓練、そして運動させ遊ばせる必要があるので留守番が長いとかわいそうだ。トリミングは、一週間に一度や二度、ブラッシングをして無駄毛や抜け毛をしっかり取り去ったほうが良いだろう。