PICTURE BOOK
犬の種類図鑑
ブルドッグ
History
歴史と概要
ブルドッグソース ブルドッグ
ブルドッグはマスティフ系の犬種で、イギリスの出身。犬種名のブルドッグは、13世紀頃からイギリスの都市部で流行した「ブル・バイティング(雄牛を噛みついて倒す競技)」から来ている。「ブル・バイティング」とは、まず興奮状態になった雄牛を杭につなげ、5頭ほどの犬が牛に向かって放たれる。そして、牛の鼻に食らいつき倒す。一度、噛みついたら離れてはならず、最後には牛をねじ伏せられたら犬の勝ちという大衆娯楽だった。
もちろん見事に牛をねじ伏せた犬には賞金が与えられ、殺された牛はその場で焼かれ販売される。ブル・バイティングで殺された牛のほうが美味しいと信じられていたのだ。
当然この賞金が無敵な犬を作出する大きな動機になった。牛と戦うため、体重60キロはあるどっしりとした体格に、強靭な顎、そして口吻を短くし、牛に噛みつきながらも長時間、呼吸が可能なように改良され、性格は獰猛、不屈の精神で挑んでいくファイティング・スピリッツを持っているブルドッグが作出された。
その実力は、ブル・バイティングには欠かせない存在となった。しかし、熱狂的なブル・バイティング愛好家が多数いるなか、あまりの残酷性により1835年に「ブル・バイティング」が禁止されることとなり、ブルドッグは歴史の転換期を迎えることとなった。ブル・バイティングができないのなら犬同士のファイティングはよいだろうと犬同士を戦わせる競技にブルドッグは参戦するが、勝つことはあまりなかった。後に、犬同士のファイティングも禁止され、ブルドッグの必要性はなくなり、その存在が危ぶまれた。しかし、愛好家たちはブルドッグの性格を180度変え、好戦的ではなく温厚な犬種へと変えることに成功した。その個性的な外観で温厚な性格になったブルドッグは大衆に受け、コンパニオン・アニマルとして返り咲き現在に至る。
日本でブルドッグと言えば、ブルドッグソースを思い出す人も多いだろう。1905年にソースを販売していた「二幸ソース」が当時、日本国内でブームになっていたブルドッグをイメージキャラクターに採用したことに始まる。ちなみブルドッグソースはブルドッグと濁らず、ブルドッグと名付けられている。
強面とは全く反対の性格で、やさしく、陽気でおっとりとした犬種。ただし、頑固者でもあると言われている。また、見知らぬ犬や人に対しても友好的とも。
気をつけなくてはいけない点は、気温。マズルが短いために、温度調整が上手ではない。
そのため、高温多湿になる夏などは特に気をつけたほう良い。また、多くの航空会社が、気温の変化が激しい航空機にこの犬種の積み込みを許可しないことを決めている。
Lifespan
寿命
7~9年
Alias
別名
イングリッシュ・ブルドッグ
Size
体重・体高
体重:23~25kg
体高:31~36cm