PICTURE BOOK
犬の種類図鑑
フラットコーテッド・レトリバー
History
歴史と概要
天真爛漫なスイマー フラットコーテッド・レトリーバー
毛並みが滑らかなフラットコーテッド・レトリーバー。19世紀の初頭にはヨーロッパの猟犬とニューファンドランド系のレトリーバー犬種の交配が盛んに行われた。水を恐れない猟犬の目的で作出が熱心に行われた結果、誕生したのがウェイビーコーテッド・レトリーバー。しかし、波状毛では撥水性が十分でないため、直毛の犬種と交配が行われるようになった。フラットコーテッド・レトリーバーの祖先犬は、ラブラドール・リトリバー、セッター、ニューファンドランド、コリー、スパニエルの混血もあると考えられている。主にウズラやキジ猟に用いられた。AKCに承認されたのは1915年。人気はあまりなく、頭数も伸び悩んでいた。そこへ追い討ちをかけるように第二次世界大戦が勃発し、絶滅の危機に瀕した。しかし、熱心な愛好家たちの手により復活。今日では安定した人気を誇っている。
「動きが少々とろいが力強く、細身ではあるが貧弱なわけではない」 フラット・コーテッド・レトリーバーを表現する時に、よく使われてきた表現だ。 確かに、他のレトリーバー系のように骨量が多くがっしりしている感じはしない。その分、軽やかにスラリとした足取りで歩く姿がスマートだ。
厚くて平らになっている適度な長さの被毛で覆われ、しっかりと防水性と防寒性が備わっている。かといって、その滑らかで優れた機能性の被毛の維持にそれほど神経を使うことはなく、週に一回程度のブラッシングと月一度のトリミングを行えば十分だ。
フラットコーデッド・レトリーバーは、数ある犬種の中でも非常に忠実で献身的な犬である。しかし、それはあくまで十分な運動や知的な訓練・しつけをしっかり行い、精神のバランスがとれたときの話なので、しっかりと面倒を見てあげなければならない。また、感受性も非常に高く、飼い主の機嫌や家庭内での雰囲気によって、落ち着いたり精神的に不安定になりやすいので、飼い主の精神熟成度も問われる。逆に、飼い主の精神状態がポジティブであればあるほど、理想的な伴侶犬になるだろう。
Lifespan
寿命
11~13年
Alias
別名
Size
体重・体高
体重:23~35kg
体高:56~61cm