PICTURE BOOK
犬の種類図鑑
ビション・フリーゼ
History
歴史と概要
フランソワ1世の愛玩犬 ビション・フリーゼ
ビション・フリーゼはフランス原産の犬種。その歴史は14世紀以前にまで遡ることができる。当時、地中海沿岸の土着犬「バーベット」という大型のウォータードッグと、白い小型犬を交配して「バービションズ」の系統が誕生した。そしてその後、名前が「ビション」と省略され、この「ビション」という系統はビション・マルチーズ、ボロネーズ、ハバニーズ、テネリフェの4種類に分けられた。その中で、スペインの船乗りがスペイン・カナリア諸島のテネリフェ島に持ち込んだとされている「テネリフェ」が、後のビション・フリーゼだと考えられている。そして14世紀に入ると船乗りたちがテネリフェ島からイタリアへ持ち込み、上流階級の人々の愛玩犬として人気を集めた。そして、16世紀にはフランスのイタリア侵攻後にフランスに渡り、フランソワ1世やアンリ3世の愛玩犬として愛され、各地に人気が広まった。当時、ビション・フリーゼはリボンを付け、流行の香水を含む水でシャンプーされていたと記録が残されている。しかし、スペインをはじめ、ヨーロッパ各地のビション・フリーゼ人気はしばらく停滞気味となり、ポレオンIII世が君臨していた19世紀前半に再度人気上昇したが、この人気も長くは続かなかった。その後は、上流階級の愛玩犬からどこにでもいる普通の犬となり庶民にも飼える愛玩犬になった。第一次世界大戦の影響により絶滅の危機に襲われる。後に数人のフランス人繁殖家たちがビション・フリーゼの救済運動に乗り出し、1933年、正式に「ビション・プワル・フリーゼ」(巻き毛のビション)と命名される。続く第二次世界大戦により再び存続の危機に見舞われるが、1950年代にアメリカに持ち込まれたことで、ようやくビション・フリーゼという犬種として安住の地を見つけることができた。アメリカに上陸した当初、人気はいま一つだったが、新しく開発された綿帽子のような大きな頭の「パウダーパフ」スタイルヘアー・カットがブレイクし人気が高まってきたのは1960年代に入ってからだった。その後はたちまち人気を集め、1971年にはAKCに承認されるまでになった。
性格は、とても明るく、他の動物とも仲良くやっていけるし、大型犬とも上手にコミュニュケーションし、犬同士での喧嘩をあまりしない。とにかく人が大好きで人なつっこい。またしつけも入りやすく、トレーニングが楽しく行える犬種だ。
小型犬ではあるが、活発であるために運動量はかなり必要。毛がはえ変わることはないが、抜け毛がすぐに絡まってしまうので、被毛は1日おきにブラッシングをし、2カ月に1度はトリミングをしたほうがよいだろう。
Lifespan
寿命
14年
Alias
別名
テネリフェ・ドッグ
Size
体重・体高
体重:3~6kg
体高:23~30cm