犬って、小さな人間に過ぎないのでは?パート3
「他の人に対しての振る舞い」 興味深い状況が、いわゆる犬の芝生で毎日のように繰り広げられています。どんなことが起きているのでしょうか? ある犬は、ドッグランの真ん中で立ち止まり、周囲に毅然として視線を向けています。そうやって仲間の注目を自分にひきつけておいて、何かをするぞってとこを見せています。でも内気な犬だったとしたら、全力で走りこんで来たりはしないでしょうね。 次に来たのは控えめなタイプです。その犬は、だいぶ遠いところで、もうスピードを落として自分の主人の側を離れずに、とまどいながら入ってきます。その犬は、群れの中に入ってくるよりも離れたところにいるほうが好きみたいです。 でも、最初の犬は、本当にそんな勇気のある奴ではないのです。その犬が示しているのはこういうことです。問われる前に「私はこういう犬だ」と…。もちろんそれぞれ、さまざまなタイプの犬がいます。他の犬に対して悠然と近寄っていき、クンクンとかぎ回り自分の優位性を示すタイプもしますが、何気なく同じ行動をとり、知り合いになりたいタイプもいます。 面白いのは、犬がすぐに自分の相手を「認識」するって言うことです。犬たちは、だれに対してどんなことが許されているか、またできるかってことをよく知っています。遅くともお互いにチェックする段階が過ぎると、「犬」はだれと関わらなければならないのかってことがわかります。何かと衝突したとき、怒ってもいいか、あるいは守りに入るかってことも、ちゃんとわかっています。 ある犬が、他の犬を「かけっこ」に誘えるかどうか、あるいは他の犬が睨み付けないかってことも。他の犬が邪魔に入ってきたときに、ある犬が反応するかどうか。面子を気にせず、ひょうきんでいたいのはどの犬か。そのために仲間の前で、追いかけられたいってことも。「見栄を張ること」(空間を支配するようなステップ、芝生を横切る大きなジャンプ、足を何度も高く上げる、その後がりがりと穴を掘り続ける)は、意図的な行動です。 その他にも、人間との関係の中で、犬は、だれと何をすることができるかを正確に知っています。ある人には会うと敬意を払い、構えます。しかし他のある人に対しては「ずうずうしく、あつかましく」行動します。またある人には距離を保って、またある人には走っていって足にすがりついたり…。 では、次の状況に自分の立場を置き換えてみましょう。 誕生日パーティーは私たち人間の出会いの場です。だんだんと呼ばれた人が集まってきます。何人かがそこにいましたが、さらに数人が入ってきました。人間の場合にも実にさまざまなタイプがいますよねー。 ずけずけと部屋に入ってきて、既に集まっていた人たちの気を引こうと大声で到着を知らせるタイプ。 あるいはおそるおそるドアを開け、まずそこで立ち止まって、注意深く部屋の中を見回すタイプ。 そうでなければ、注意をひきつけることなく、平然と部屋に入ってきて、特に目立つでもなく、目立たないでもないような人。 犬の芝生と同じように、人の場合にもこんなことが起こっていますよ。タフなタイプは、我ここにありってことを見せつけ、だれにでも大声で挨拶して、他の人の会話にも割って入り、最新の「すっげぇ」携帯電話をみんなに見えるようにさっと出して自慢して見せたり、当然という感じで、そして馴れ馴れしくハグしたりします。みんな見ろよ、俺はこんなことしてもいいんだぜ、って感じで。 会話の中では、ハイライトが飛び出します。例えば、仕事でどれほど成功しているか、次の旅行はどこへ行くかなど。控えめな人は、個別に、ごく親しい人の所に向かっていきます。グループの中に入っても、あまり目立ちたくないので、他の人の言うことをじっときいています。他の人に話しを振られるまで、発言せずに待っています。 パーティーに集まった人たちはそれぞれ他の人に対してさまざまな距離を保っているのがわかります。他の人に大きな距離をとっている人がいるかと思えば、距離を保ちたいと思っても、話しているとどんどん前へ前へと進んで来る人も。よく見てみると、人と犬の間には、集団の中での行動に関して、たくさんの共通性があります。 他人を見てわが身を治せという言葉がありますが、犬を見て・・・ に変えても通用しそうですね。 では良い週末を☆ 皆様のぽちっと♪とっても励みになっております。 ありがとうございます☆ にほんブログ村