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犬の種類図鑑

ダルメシアン

犬の種類図鑑

History

歴史と概要

「消防犬」ダルメシアン

犬の総合施設Pooch 犬の歴史

ダルメシアンの原産地は、現在のユーゴスラビア西部に位置する「ダルマチア」地方と考えられている。ダルマチアは沿岸部が非常に入り組んだ海岸線と、ダルマチア諸島の数百の島から成る地域で内陸部にはディナルアルプスが背後に迫り、ボスニア・ヘルツェゴビナとの国境線を構成している。ダルメシアンの犬種名はこの地名から名付けられている。白と黒の水玉模様のダルメシアンに似た絵画が、1000年ほど前に描かれているものがあるが、正確な生い立ちは不明だ。推測の域をでないが、祖先犬は比較的小さい水玉模様を持ったグレート・デーン、ポインターの血統が流れていると考えられている。また、この犬種のもともとの役割もわかっていないが、おそらくある一定の役割をこなせる犬というよりも、例えばそして、サーカスで芸をする犬といった役割をこなせる便利な犬として、繁殖されたのではないかと考えられている。
ダルメシアンの主な仕事は、軍用犬、番犬、牧畜犬、牽引き犬、ネズミ捕り犬、回収犬、鳥獣猟犬、追跡犬と幅広い。集中力・体力・持久力のいずれも備えている証拠だ。
ダルメシアンの特質するべき点はその美しい水玉毛だけでなく、もう一つある。それは、馬車と並走することができることだ。なぜかわからないが、馬は犬を警戒する傾向にあるが、ダルメシアンだけはすぐに受け入れ、馬の前を走るダルメシアンについていくのである。中世の欧州では貴族の旅の手段は馬車。その馬車の横に付き、馬車をコントロールしながら、護衛する働きもしたのである。現代風に言うと、皇族の車を護衛する白バイみたいな働きをしたのである。護衛されている馬車に、美しい水玉模様のダルメシアンが並走していると見た目にも、アクセントになるので貴族の間では大人気だった。また不思議なことに、ダルメシアンはちょうど一番美しく見えるところを並走する。まさに馬車のために生まれてきたような犬だった。
しかし、貴族の交通機関は馬車から車へと移っていく。さすがに車の横を並走するわけにはいかない。だが、車を所有できるのはお金持ちの一部に限られていた。消防車はまだまだ馬車を使っていたので、こんどはそちらで並走する役割を果たした。そのような過去から、今日でもアメリカの消防はダルメシアンをマスコットにしている。
そして、ダルメシアンと言えば何といってもディズニー映画「101匹わんちゃん大行進」。この映画が公開された事によって人気が爆発し、アメリカでは上位に入る人気犬種となった。
ただ、現実にダルメシアンを都会の中で飼育するのは、映画ほど簡単な話ではない。ダルメシアンは、長距離ランナー。その長距離ランナーの運動に付き合うのは決して楽ではないことを覚悟したほうが良いだろう。また、しつけやトレーニングも入りにくい犬種なので、粘り強さがなければふりまわされることになるのは間違いない。

犬の種類図鑑

Lifespan

寿命

12年

犬の種類図鑑

Alias

別名

犬の種類図鑑

Size

体重・体高

体重:23~25kg
体高:50~61cm

情報更新日:2015.08.01