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プーチのドッグトレーナーが執筆する、犬と飼い主さんのためのプログ

仰向けに横たわれば、服従なのか?

ほとんどすべての「しつけ本」の中でお腹を上に向けて寝転がるポーズを服従のポーズとして定義されています。



確かに人間の価値観からみると服従しているように感じられます。しかし、お腹を出した後に噛みついてくる犬もいます。服従といっても寝転がるポーズの真意はさまざまです。ちょっと区別してみて見ましょう!

犬がほかの犬に追いつめられて寝転がる場合は2つ意味があります。

もう駄目。ギブアップ!攻撃する意思がないことを表す
好きですよ。愛情表現☆

群れで生活する犬たちの緊張感をやらわげるために攻撃する意思がないことを示すことによって、相手の緊張感をほぐすために行われるサインです。

子犬時期に親に体を舐めてもらったとき、子犬は安心し喜びます。その体験が成犬になっても記憶に残っていて、心を開ける相手や、信頼している相手に見せる仕草なのです。



「服従しているからお腹を見せる」というのは単純なサインではありません。純粋に服従しているというよりは、ただ単に相手のことが怖いから寝転がっている可能性のほうが高いのです。山で熊に出会った人が死んだフリをするような感じでしょうか。

つまり、犬が人にお腹を見せた時、その意味が相手が怖いか、好きかということ。怖いから寝転がるポーズをとっていても誇れることではありませんね。こうした場合お腹を見せながらも犬はかなり緊張していて体も硬直気味です。

ちなみに我が家の保護犬「リキ」はお腹を出すまで半年以上かかりました。トラウマを抱えた犬が相手を信頼するのはとても時間がかかりますが、根気よく続ければ必ず心を開いてくれるのも犬の持つ良い点の一つだと思います。

じっくり見ていると犬たちは多様なサインを発していて大変興味深いものです。味わいましょう;-)

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掲載日:2009.12.30
情報更新日:2020.09.09