キツネを家畜化しようとしたら犬になったお話。
ひと昔前、毛皮業界はキツネをより扱いやすくするための実験を行っていました。 毛皮業界・・・恐ろしいです。 しかし、実験の結果は・・・ キツネは超攻撃性が高い上に警戒心が強く、とても家畜化できる動物ではありません。 毛皮業界はキツネ狩りが面倒になったんですね。 実験の方法は、獰猛なキツネの中にも顔の前に手を出しても噛みついたりしない攻撃性の低い個体同士を掛け合わせていくといったとてもシンプルな物。 結果、10 世代程繰り返した頃、キツネには従順さだけでない新たな特徴が発生し、さらにキツネたちの体格は小さくなり、よく遊ぶようになり、尻尾を振り、犬のように吠え、そして毛の色にも変化が現れたとのこと。中には青い目をしたキツネも生まれたという・・・ たった10世代でこれだけ、変わってしまうんですね。 昔々、優しいオオカミを交配して犬が誕生した説もうなずけてしまいます。 では、獰猛なキツネと従順なキツネの差は一体なんのか? その、原因を探ろうと新世代のキツネ達を調べたところ、アドレナリンレベルが格段に低くなっていることが分かったそうです。 アドレナリンの低さが従順さに繋がり、またアドレナリンの生化学的経路と関連のあるメラニンの影響によって目の色や毛皮の色が変わっていったと考えられると・・・毛には白い斑模様が混じるようになったそうですが、これは犬などで頻繁にみられる模様でもあるとのこと。 ちなみにアドレナリンとは、動物が敵から身を守る、あるいは獲物を捕食する必要にせまられるなどといった状態に発生するストレス応答を、全身の器官に引き起こすホルモンの一種。 結局、キツネを家畜化することには成功したものの、毛の色に模様が入ってしまうため毛皮としての価値がなく、意味がなかった・・・という結果です。 この実験からオオカミが犬に進化していく過程がより正確に解明されるかもしれませんね。 皆様のぽちっと♪とっても励みになっております。 ありがとうございます☆ にほんブログ村