PICTURE BOOK
犬の種類図鑑
パピヨン
History
歴史と概要
蝶の名をもつ、愛玩犬の中でもっともエレガントなパピヨン。
パピヨンはフランス語で「蝶」。パピヨンの大きな、きれいな絹糸毛で覆われた耳を称して名づけられた。ちなみに耳が垂れているパピヨンはファレン「蛾」と呼ばれている。
しかし、もともとパピヨンの耳は垂れ耳だったのが突然変異で耳が立ち、それ以後固定化された。19世紀中頃のことである。それ以前はしっぽがリスに似ていることからリス犬と呼ばれていた。そもそもルーツはスペインのトイ・スパニエルの一種とされている。
パピヨンがその名を知らしめる手助けをしたのが、ポンパドール婦人やマリー・アントワネットに代表される15世紀ヨーロッパの王候貴族たち。彼らもしくは彼女らが、とても気に入りかわいがったことでパピヨンは一気にその知名度を上げた。当時の絵画にもパピヨンがよく登場することからもその人気はうかがえる。そのため、パピヨンの価格は一気に高騰し、貴族たちにパピヨンを売るだけで商売が余裕で成り立つほどの人気だったようだ。
一世を風味したパピヨンはフランス革命により多くの貴族や王族が処刑される中、多くは道連れにされ殺された。パピヨンと貴族の平民搾取にいったい何の関係があると言うのだろうか。とにかくそんな時代もあった「蝶」、パピヨン。
愛玩犬の中で最もエレガントで利口、活発、おまけに体臭も少なく、ネズミを取らせたら右に出るものはいないといわれるほどの名ハンターでもある。都会でも田舎でも環境に素早く対応できるパピヨン。今日でも世界中で愛されており、特に日本ではその人気は高く必ず人気犬種10位以内にはランキングする。乱繁殖も横行している現実があるので、もし体格が異常に大きいようだったら遺伝的な問題を抱えている可能性があると考えてよい。くれぐれも、ペットショップから購入するのではなく、ブリーダーのところへ足を運んで納得してから購入することをお勧めする。
Lifespan
寿命
13~15年
Alias
別名
コンチネンタル・トイ・スパニエル
Size
体重・体高
体重:4~4.5kg
体高:20~28cm