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犬の種類図鑑

スピッツ (日本スピッツ)

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History

歴史と概要

日本の尖った犬 日本スピッツ

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日本スピッツはもちろん日本原産であるが、そのルーツには諸説ある。一番一般化している説は、昭和初期に満州から上陸したシベリア原産のサモエドに、ドイツのジャーマン・スピッツを交配して小さく改良し、純白に固定化したという説。また、昭和初期に軍用犬として日本に連れてきたロシア系スピッツが祖先犬ではないかとも言われている。そして、大正時代に発生した関東大震災の際に、海外から救援物資を船で運んできた際に乗船していた白犬を気に入った日本人が買い取り、その後繁殖を行いスピッツの原型が完成したという説があるが、いずれも確固たる証拠がないので事実は不明のままだ。
ちなみにこの時一緒に乗船していた白いカナダからのスピッツは、 体高40.2cm、体重11.25㎏と伝えられていて、アメリカン・エキスモー(アメリカンスピッツ)のスタンダードタイプと同種類らしい。そして、日本スピッツは1921年に東京で開催されたドッグショーで多くの人に注目を浴び、オフィシャルデビューを飾った。さらに品種改良されて犬種として固定化され、スタンダードが確立したのは1948年のことだ。
第二次世界大戦後の混沌とした時代から昭和30年代までの高度成長期にかけて、日本スピッツは小さな番犬として人気が高かった。昭和時代の道を歩くことができるのであれば、10頭のうち4頭はスピッツだったと言われているほどなので、その姿を見かけないことはなかったであろう。しかし、番犬だけあってよく吠える日本スピッツ。他の小型犬種で吠えないマルチーズやポメラニアンに注目があつまると日本スピッツの人気はたちどころに落ちてしまった。この吠える癖を改良して、人気を取り戻すことに成功はしているものの、当時の勢いは感じられない。
そんな日本スピッツの性質は、飼い主に従順でしつけやトレーニングしやすく良い家庭犬である。しかし、もともとテリトリー意識が高いため警戒心もつよい。また、猫のように自分が甘えたいときだけ甘えるように自立心が高く、プードルのようにずっと一緒にいたい人には向いていないかもしれない。
全身光沢のある純白の長い被毛で覆われており、被毛はやはりそれなりのケアが必要だ。ブラッシングはスリカーやくしなどで毎日するのが理想的だ。
余談ではあるが、スピッツ(シュピッツ; Spitz)とはドイツ語で「鋭利な、尖った、先端」という意味。日本スピッツもその吻や耳の形からこのように呼ばれたものである。

犬の種類図鑑

Lifespan

寿命

12年

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Alias

別名

犬の種類図鑑

Size

体重・体高

体重:5~6kg
体高:30~36cm

情報更新日:2015.08.01