TVで紹介される犬のしつけ
来客があるとものすごい勢いで吠えるダックスやポメラニアン。 人を引っ張りながら突き進むラブラドールレトリバー。 イタズラがひどく家の中で暴れまわるビーグル。 TVで“ダメ犬”“問題犬”として紹介される犬たち、そしてトレーニング後は驚くほどに良い子になるbefore-after。そのようなTV番組をみなさまも見た事があると思います。 例えば、家で犬が吠えた時に大きな音をたて、驚かせて吠えを止めさせる。 確かにその時は吠えやむかもしれません。ですが、他の状況ではどうでしょうか。 その犬が吠えるのには原因があります。自分の家に誰かが近づいてきて不安だとか、飼い主さんが戻ってくるようにアピールしているとか、または単なる運動不足の解消なのかもしれません。 私が道を歩いていて、いきなり驚かされる。そんな事が同じ道で数回続けば私はその道を避けて通るようになります。ですが、ただ私は通る道を変える事にしただけで、考え方や性格は全く変わっていません。 つまりその犬が吠えている原因を探り、解決してあげないことには犬自身は実は何も変化していないのです。 私たちは犬たちが暮らす環境を改善し、運動をたっぷりさせ、犬が穏やかにリラックスしている状態を強化し、犬の気質が安定したものになるようリハビリをしていきます。 そして人と犬との間によりよい信頼関係が生まれるようオーナー様へ接し方のアドバイスをします。 このように犬の精神状態を変化させ、安定するところまでもっていくにはある程度の時間が必要です。 大体3週間あると、犬たちは大きく成長します。 TVで魔法のように、吠えていた犬が吠えなくなったり、引っ張っていた犬が大人しく歩いたりするのは『凄い!!』と思いがちですが。一時的に行動を止めさせる事はそれほど難しい事ではありません。 TVでのしつけ方は、『あっという間に直る!犬のしつけは簡単、劇的な変化!』というような印象を与えてしまいがちなことが懸念されます。 問題行動がワガママ・要求によるもの、自信満々の犬であれば比較的短期間で直る傾向にあります。しかし恐怖症や攻撃性の克服、社会化促進、落ち着きの強化。多くの犬のリハビリはどれも時間がかかるものばかりです。 直ったという結果に重点を置くのではなく、犬が問題となる行動をしている原因や犬という存在が何を求めているのかという事について大衆に伝えていければ、犬のしつけに対する誤解も少なくなるのではないかと思います。 愛犬のトレーニングを人任せにしていても絶対にうまくいきません。 必要なのは、愛犬と真剣に向き合う姿勢。 そして、自分自身が変わる事です。 devote my life to dogs☆By midori ぽちっとお願いします♪ にほんブログ村