トレーニングに一生懸命になりすぎる人
飼い主さんが自分の犬をコントロールできなくなった場合、どうしますか?
もっと大きな声をかけたり、もっと強く引っ張ったり、もっと大きいおやつをみせたり・・・普通はもっと強い力でコントロールしようとしますよね。
しかしそれがどういうことか考えたことはありますか?
おとなしい犬でも耐えられないほどの社会的プレッシャーが発生しているときに、飼い主がそのプレッシャーをより強めてしまっている、あるいは別の新しいプレッシャーを与えてしまっているということなんです。
つまり、いっぱいいっぱいの時にさらに新しいストレスをかけてしまっているのです。
「大型犬は、100%従順でなければだめ!」とか「隣の人は犬が好きじゃないんで、できるだけ目立たないようにしたい」といった発言は、こんな社会的プレッシャーをよく表現しています。
大型犬は、人間の社会の中では、体が大きいというだけで窮屈な思いをしているのに、それにさらに絶対の従順を求める・・・隣の人に好かれていないところにきて、さらに縮こまっていろ、と言っているのです。
人間だったらどうかわかりませんが、生き物を相手にして「100%信頼できる」とか、「100%失敗なし!」なんて、これまで一度だってあったためしがないのです。
そうなんです。生き物は、その生きる中で失敗が発生し、基準からそれるからこそ、多様なんです。
だから100%の信頼とか失敗なしなんてありえません。
でも「どんなトレーニングをすべきか?」というコンセプトの話になると、いつも「100%の信頼性」に行き着くのはなぜなんでしょうか?
100%間違いを犯さない人間だったら、他の生き物にそれを要求することができるかもしれませんが。そんな人間っていませんよね・・・
犬に「100%の信頼性」なんて言う人がいたら、あなたこそ100%信頼できる人間なのか?とちょっと意地悪な質問をしたくなります。
犬も人間と同様に失敗し成長していく動物なのです。
トレーニングに一生懸命になりすぎで大切な事を忘れてしまっては本末転倒。
トレーニングは犬と人のコミュニケーションの一環ということを忘れないように寛容に気長に接してあげましょう☆
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掲載日:2011.07.29