静かなる虐待…長時間の留守番
ペット先進国ドイツでは「犬を一人で8時間以上放置してはいけない」という決まりがあります。
ドイツでは、そもそも8時間以上も犬を一人で放置する人に犬を譲ってくれるところはまずありません。
なぜか?
長時間の留守番は動物にとって「虐待」だからなのです。
日本では12時間留守番が当たり前の飼い主さんをたくさん見かけますが、正直、信じられない状況です。
なぜ、長時間の留守番がいけないのでしょうか?
一つ一つ見ていきましょう。
犬は群れで生活する動物なので一人でいると不安になる。 →あなたが無人島にいたら不安になるでしょう。
犬は、テレビも音楽も本も理解できずただボーとしているしかありません。 →あなたはテレビも音楽も、携帯もゲームも、本すらない環境で毎日12時間ボーとしていてストレスを感じないでしょうか?
犬の12時間は人間の12時間以上の重さ・長さがある。 →犬の時間は人間の時間と尺度が違います。犬の一時間は人の3倍から7倍の密度があると言われています。つまり12時間留守番は一日以上、放置しているのと同じ。
長時間の留守番は事故死の可能性を高める →夏の暑い日に停電した場合、クーラーが切れます。温度の上昇により犬種によっては、確実に死にます。 急病した場合、誰が動物病院に連れていくのか?誤飲や感電は誰が防ぐのか?
飼い主さんが残業をした後に、ちゃんと散歩に連れていけるほど体力があるのか? →現実的には、ちょろっと散歩、適当に遊んで「はい、おやすみ」という程度が精いっぱいなのでは?犬の身体的ストレスと知能的発達は著しく阻まれる。
一番簡単な例です。
あなたには3歳の子供がいます。その子供を毎日、12時間以上留守番させられますか???
心配だし、危ないし、頭がおかしい大人になってしまうと思いませんか?
言われなくてもわかりそうなことばかりなのですが、なぜか人は犬を欲しがる。
もちろん、留守番が得意なワンちゃんもいます。なのですべての犬が留守番によって不幸になっているとは言えません。また、保健所で殺されるよりは、留守番が多くても…と考えている人も間違ってはいないかもしれません。
ただ、間違いなく言えることは犬にとって最低限の環境を提供できる人たちに犬を飼う資格があるのであって、ただ単に犬が欲しい人に犬を飼う資格はないということはヨーロッパのほうでは既にずっと前から常識になっていることです。
今、どこにでも犬保育園や一時預かりがあるのでせめて週に何度かは預けたりしたほうが良いに決まっています。
それすらできないようであれば、留守番がない里親さんを探したほうが、そのワンちゃんにとっては絶対に幸せだいうこと。言うまでもありませんね。
飼い主が「この犬が欲しい」というエゴだけで、一人のワンちゃんが不幸な一生を送らなければならないとしたらやっぱり「虐待」ですよね。
日本の現状を見ると辛いテーマですが、一人でも多くの飼い主さんに伝えなければならないことだと思っています。
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