威厳と愛の彼方に・・・強制力と共生力
強制力だけが全てではありません。
最近のイギリス(ブリストル総合大学)で興味深い研究がおこなわれました。
この研究は、動物保護施設の犬をグループにして、支配的なポジションを求めるかどうかで観察を行うというもの。
誰もが犬たちは上位のランクに入ろうと戦うと思いきや、予想に反した結果になりました。
犬たちは我先にリーダーになることはせず、個々の犬の能力と質に対して高い結びつきを維持する事に努力を傾けたのです。
違う言葉を使って説明するならば、個々を尊重しながら群れのバランスを取ることに一生懸命だったという事です。
この研究が示すのは、犬たちが、自分に安全や愛情を提供してくれている仲間との結びつきを強く求めている証拠であると結論付けています。
では、どのようにすれば私たちは犬にとっての魅力的な結びつき相手になれるのか?、
つまり犬が自分の興味を後回しにし、疑問があっても無条件で服従する指導者になれるのか?
犬は高いステータス(にいるもの)を愛しています。そして、犬は私たちに気に入られることをすばらしいことだと考えています。
しかし犬たちがそれを望むのは、私たちにそれにふさわしい理由がある場合だけです。
その理由が私たちに認められるのは、犬の生活がいつも甘く、私たちが犬を甘えさせ、どんな対立も回避し愛犬のご機嫌取りをしている場合ではありません。
一言で言ってしまえば、飼い主が指導者としてのステータスを得ようとするなら、信頼されるような態度を犬に見せるしかない、ということ。
つまり、例えば「マテ」という命令がどれほど真剣なものか、愛犬が正確にわかるときなのです。
威厳にはこんなボディーランゲージもあります。
肩を落としていると、犬は、私たち人間と同じように、それを決心がつかない態度だと解釈します。それに対して、はっきりした言葉や身振りと組み合わされたまっすぐな動きは「理解」、つまり信頼できる服従の重要な根拠になります。
良き教師も良き両親も、あるいはそれらと同様に良き犬の飼い主も、けじめと自由を、友好的ではあるが誤解のないように示すことで威厳を身につけることができます。
犬は、明白なサポートを望んでいます。つまり犬が何か正しいことをしたときには、直ちにそれを褒める、そして間違ったことをしたときには直ちにそのことを指摘する、ということ。
だからこそ、生来の威厳を持った人間は、多くの犬に好かれるのです。
強制力と共生は決して相反するものではないのです。
しっかりとした意志と態度を示すことは、愛犬にとって素晴らしい安心感と信頼感を与えることは間違いないのではないでしょうか?
次回に続きます。
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