絆は、おやつで生まれない
どんなしつけ本にも、おやつ(トリーツ)を使った犬の訓練方法やコミュニケーション方法が勧められています。
確かにおやつやトリーツを使って、自然界には存在しない「オスワリ」、「フセ」などの訓練や、意識をこちらに向かせるための道具としては有効です。
しかし、トリーツやおやつを使って、飼い主と犬との間に絆が生まれることはありません。
想像してみてください。
ワンちゃんにとってトリーツは、人間で言うとお金のようなもの。
あなたに子供がいて、何かをするたびにお金を与えるように育てたとしたら、その子とあなたの間には絆が存在するでしょうか?
その子供の頭にあるのは、ご褒美(お金)をもらいたいという気持ちだけで、尊敬もなければ、信頼や頼りにするということもありません。
簡単に言えば、尊敬していない社長の下で働く会社員と同様に、お金がもらえるから働いているだけです。多くの人はそういう環境下で一生を終えます。
なにも犬と飼い主の関係も現代社会の縮図のような関係にする必要はありません。
自然界の中で、おやつやトリーツは当然ありません。あるのは、フェアで強いリーダーの存在であり、その存在に信頼をよせ絆が構築されるものです。
褒めることやおやつを与えることはとても簡単です。しかし簡単なだけに、軽い絆しか結べません。
おやつに頼らず、犬の生態を研究し、リーダーシップとはなんであるかを追求していく苦労と努力の結果、結ばれる絆は軽くはありません。
この現実をしっかりと見据えて、愛犬に接すれば自ずとより深い関係への入り口が見えてくるのではないでしょうか。
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掲載日:2009.05.11