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プーチのドッグトレーナーが執筆する、犬と飼い主さんのためのプログ

フィラリア症の知識を再検討

今年もたくさんの蚊が発生しています。
蚊と言えば、フィラリア。



多くの飼い主さんがフィラリア予防のために予防薬を一ヶ月に一度、愛犬に飲ませている人が多いと思います。

そもそもなぜ、一ヶ月に一回なのでしょうか?
実は、月1回のませる予防薬は1ヶ月間薬がずうーと効いているのではありません。

飲ませたときしか効いていません。

まず、フィラリアの幼虫を持った蚊に犬が刺されます。
するとワンちゃんの体内に、フィラリアの幼虫が入ってきて数回脱皮しながら、心臓へ向かい成虫になります。成虫になってしまってからでは、フィラリアを駆除するのは難しいのですが幼虫の段階で殺してしまうわけです。そのタイミングが幼虫が体内に入ってから一ヶ月以内なのです。
つまり、ダニの予防薬みたいにフィラリアをはねかしているわけではなく一ヶ月に一度、抹殺しているということです。



フィラリアの成長過程です。参考にしてください。


・フィラリアの成虫が犬の体内で子虫(ミクロフィラリア)を産卵します。この子虫は成虫にはならず寿命は2年ぐらいで、蚊に吸われることを血液中で待ちます。
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・約2週間後、子虫(ミクロフィラリア)は、吸われた蚊の体内で、感染幼虫に成長し、1ミリ程度の体長になります。
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・感染幼虫を持った蚊が犬の血を吸う。
 蚊が吸血する時、吸血口から感染幼虫が皮膚に侵入して犬に感染します。
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・感染幼虫が第3期子虫に成長。以降、成虫となるまで皮下、筋肉内で成長。
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・感染後約2週間、第3期子虫が第4期子虫に成長する
 フィラリアの薬が効くのは、この第4期子虫だけです。
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・感染後約23ヶ月、第4期子虫が第5期子虫(未成熟虫)に成長し、311センチ程度の体長となり、寄生に好適な静脈内に進入します。
最終寄生場所の未成熟虫の分布は、右心室30%で肺動脈70%。
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・感染後約6ヶ月、未成熟虫が成熟成虫に成長し、子虫(ミクロフィラリア)を産卵します。
  成虫は、雄:約18cm×0.6mm、雌:約28cm×0.9mmにもなります。




また、忘れがちですがフィラリアは、猫やフェレットにも感染します。
犬に感染したフィラリアは75%ほどが成虫になってしまい、猫は310%ほどが成虫となるし、フェレットは正確な数値は出てないようだが成虫になる確率は高いそうです。
もし、予防をしなかった場合、犬では1年目で38%、2年で89%、3年で92%が感染するそうで、猫の場合は4%が感染してしまう研究結果がでています。

つまり、3年間予防せずにほっておけば確実に、フィラリアにかかってしまうということです。

愛犬を守るために、フィラリア予防は忘れずに行いましょう。

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掲載日:2009.08.26
情報更新日:2020.09.09