無言のオオカミと吠えすぎる犬、そして人の罪
今回のテーマは「吠え」。
保健所で犬が殺処分される理由の上位は常に「無駄吠え」
吠え声があまりにうるさく、近所迷惑だしストレスなので保健所に引き取ってもらう人があまりに多すぎる・・・・
吠え声がうるさくて仕方がないのはよくわかりますが、まずは吠える理由をしっかり調べ、研究してから「保健所=殺処分」という選択肢を考えてほしいと思います。
「吠える」とはどういうことなのかを焦点に、数回に分けて吠える理由に関して考えていきます。少しでも参考になれば幸いです。
そもそも、犬の遠い祖先であるとされているオオカミは滅多なことでは吠えないことをご存じでしょうか?
オオカミが遠吠えする姿をドキュメンタリーなどで見かけたことはあるものの、実際にワンワンとしつこいくらいに吠えたりすることを聞いたことがありません。
それもそのはずで、ワイルドライフで「目立つ」=「危険」なのでなるべくひっそりしているほうが良いのです。
その証拠に飼育されているオオカミやオオカミの血が濃く残っている犬種は、遠吠えと儀礼的闘争の時以外、ほとんど吠えません。
オオカミが祖先であるはずの犬。寡黙からは程遠い現代の犬たち…
うるさく吠える理由は、人にあります。
犬はオオカミの発する籠ったような警戒吠えから、ワンワンと大きな声で吠える様に改良されてきた生き物。
その昔、人は狩りに出かけ大きな吠え声で獲物の動きを封じ込めたり、不審者が来たことを知らせてくれた犬。
ある意味、「うるさく吠えるようにするためにはどうすればよいのだろうか?」というのが犬を交配していく上での重要なテーマだったのです。
つまり、うるさく吠える犬を何百年もかけて作って来たのが人です。
そして時代が変わり、犬の仕事も大きく変わりました。
しかし、仕事が変わったのはわずかここ50年前後の話。
以前に何百年も刻まれている「吠える遺伝子」はそう簡単に消えません。
犬が吠えるという行動は人間が植えつけた能力なのです。まずはそこをきっちり理解しておきましょう。
では犬が吠えすぎると何が問題なのでしょうか?
次回に続きます。
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